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LIVE REPORT テジナ presents『吉祥寺の情事 第二夜』@吉祥寺Planet K

12月11日、ポップとロックを変幻自在に行き来し、中毒性抜群の音楽をかき鳴らすテジナ主催の『吉祥寺の情事 第二夜』が開催された。この日の対バンは、サイケデリック・ロックバンド、オワリカラと小悪魔系ダンス・ロックバンド、deronderonderon。一言で表すのが忍びないほど爆発的な個性と力量、パフォーマンス力を持つ、とんでもない輩がバンドの呼びかけに応え顔を揃えていた。

彼らはわずか数十分の持ち時間の中、まるでワンマンライブのような気迫で圧倒的なステージを見せつけ、場の空気をことごとく塗り替えていく。もしこの後に自分がステージに立つとしたら…。想像するだけで、いち観客である筆者ですら足がすくんだ。一体今日のテジナは、どんなライブを観せてくれるのだろう―。

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前回のイベントから3ヶ月弱経ったこの日まで、彼らは様々な土地でライブを重ね、たくさんのイベントに出演し、そのスキルを磨いてきた。そして着実にリスナーやファンを増やし、会場は最前列はもちろん、期待に満ちた表情の観客で後ろの方まで賑わうほどの盛況ぶりだった。そんな中照明が落ち、Gt/Key.の盆子原唯一が奏でる「サンタが街にやってくる」のフレーズが鳴り響く。それからキーボードに巻きつけられた電球がパッと光を灯し、この季節ならではの演出に歓声が上がった。

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Vo/Gt.大坪拓矢が「お前ら騒ぐ準備できてんのか!…って言うてます~」と、次第に熱を帯びていく盆子原のギターソロをそう訳した。この日の1曲目は「ラブエクスペリエンス」。作詞作曲を務める大坪が園子温監督の映画『愛のむきだし』にインスピレーションを受けて作ったという、ゾクゾクするスリルと高揚感に満ちた楽曲に、客席は早くも揺れ始める。

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続いては新曲「都会のイエッペ」。まるで景色が目の前で次々と切り替わっていくような曲の展開に翻弄されつつも、テジナならではの“ワケワカラン”世界に飲み込まれていく感覚が心地良い。(ちなみにこの曲は「丘の上のイエッペ」という喜劇を元にしていて、“お酒を飲み過ぎて寝ている間に、王様にいたずらを仕掛けられた百姓イエッペ”と、これまたお酒好きの大坪自身を重ねあわせて作ったそうだ。)

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ムードメーカー、Ba.黒田恵司はその何とも楽しそうな演奏スタイルで、この日も会場を盛り上げる。

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そして現在ライブでしか聴けない人気曲「君とフュージョン」「アフター5」辺りから、彼らの集中力はグッと研ぎ澄まされていった。客席に満ちたバンドへの熱と親しみ、その期待に呼応するように、キレのある演奏と、これまで見せたことのないような大坪のパフォーマンスが観客を惹き込んでいく。

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心に沁みわたるメロディに切ない想いを乗せた「ブルーブルーブルー」、曲の世界に入り込んで歌うその姿に会場の視線は釘付け!

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その後、昨年12月に開催されたイベントの来場者特典CDに収録されている「プレゼント大作戦」を披露。最初のフレーズが歌われた瞬間、フロアから一際大きな歓声が上がる。満面の笑みで軽快なリズムに身を委ねる人々の姿を見て、どれだけこの曲をライブで聴きたい人が多かったのか、その思いを肌で感じられた多幸感溢れるひとときだった。

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「僕らは僕らのペースでやりますよー」(大坪)と言いつつ、この日はいつもあまり喋らない他のメンバーが珍しく全員(!)MCに参加し、一際笑いが起こる場面もたくさん。「このイベントはテジナがヤリたいバンドとヤルというコンセプトのもとやっておりまして…、あ、ヤルはイヤラシイ意味でとってくださいね」と、ある意味ストレートな物言いに、思わず顔がほころんだ人も多いのでは。

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それから彼らのひとつの真骨頂とも言える歌謡テイストのダンス・ナンバー「ユーのダンス」でガッツリとフロアを踊らせ、会場はますます盛り上がりを見せていく。

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ラストは「皆さまの無事のご帰宅を願って!」(大坪)と、拳を突き上げずにはいられないロックナンバー「家」が炸裂!

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眼鏡を振り落として客席を煽る大坪と、メンバーとの息の合った熱いセッション、観客のキラキラした笑顔がひとつになって、大盛況のうちに本編は終了した。

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鳴り止まないアンコールに、「ホンマはもうビール飲みたいんやけどなぁ(笑)」(大坪)と言いつつも、キレッキレの「平々凡々」で、再びフロアを沸かせる彼ら。

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その巧さに定評のあるDr.桐田太市の超絶プレイも爆発!

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そしてWアンコールでは、紛れもないキラーチューン「君はテレプシコーラ」で、会場中を興奮の渦に巻き込んだ。

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こうして全10曲にわたるステージは、Planet Kの温度を一段と上昇させて幕を閉じた。最初の不安はどこへやら、彼らは見事“自分たちのステージ”をやってのけたのである

この日実感したのは、彼らがわずか3ヶ月間でどれほど進化し、観客の心を掴み続けてきたかということ。演奏スキルはもちろん、ときに曲の世界にどっぷり入り込み、ときに客席を煽ることで人を惹きつけていくプレイスタイル、そして終始熱く、温かく彼らの音楽やバンドとのコミュニケーションを積極的に楽しんでいたお客さんの姿…。その嬉しい変化は、じわじわと、しかし確実にテジナの魅力が広まってきている何よりの証しだった。

現在レコーディングも進行中、2月12日には同イベントの第3弾も決定している。ヘンテコでどこか硬派で、ポップともロックともつかない、まさに“手品”のような世界観で人を躍らせることができるのは、間違いなく今、彼らだけだ。その音に触れる度、ライブを観る度に、このオモシロイ音楽をまだ聴いたことがない人がいるなんてもったいない!と、強く思うのである。

取材・文/ 山田百合子 撮影/ 長小禮子

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【SET LIST】
ラブエクスペリエンス
都会のイエッペ
君とフュージョン
アフター5
ブルーブルーブルー
プレゼント大作戦
ユーのダンス

EN1:平々凡々
EN2:君はテレプシコーラ
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